オリジナルグッズをもっとキレイに、もっと思い通りに仕上げたいなら、「背景のないデータ=透過PNG」の活用がポイント。
印刷に「白インク」を使うグッズでは、データの背景がそのまま印刷されてしまうことも…。
アクリル製品や透明ステッカー、ホログラム素材など、背景を活かしたデザインを目指すなら、透過PNGの作成が欠かせません。
でも「画像の背景を消すなんて難しそう…」と思っていませんか?
実は、Windowsの標準ソフトや無料のオンラインツールで、初心者でも簡単に作れるんです!
今回は「パソコンでできる透過PNGの作り方」をツール別に徹底解説します。
コンテンツ
なぜ透過PNGが必要?
- 白インクあり印刷(白インク対応インクジェット(アパレル製品)、DTFシート(熱転写シート)、UVインクジェットプリント(アクリル・クリア系グッズ))では「白」も印刷される
- 背景が残っていると「白四角」が出てしまい、意図しないデザインの原因にもなる
- 透過PNGにすることで、素材の質感(透明素材など)が引き立つ

- 今後登場予定のホログラムステッカー、ミラーステッカー、透明・蛍光・蓄光ステッカーなどにも必須!
パソコンでできる!背景透過の方法【初心者向け3選】
今回の透過PNG作成例として使用するのは、スマホで撮影したイラスト風のJPEG画像です。
多くの方が自身で描いたイラストをJPEGで保存したり、風景や人物をスマホで撮影しそのまま使うケースが多いため、一般的な制作例としてこの形式を選びました。
背景透過のビフォーアフターもぜひ参考にしてください。

Windows 11 標準ソフト「ペイント」
- Windows11 アプリ「ペイント」を起動し、背景を削除したい画像を開きます

- レイヤーから「背景を非表示にする」を選択すると、背景部分が透明(格子状に表示)扱いになります

- イメージから「背景の削除」を選択すると自動で背景を識別し、削除を行います
画像が切り抜かれましたが、キーホールの背景が残ったままです


- ツールの「消しゴム」を選びます
左側のスライダーの上下で消しゴムのサイズを変更したり、右下の拡大縮小にて画面サイズを調整しながらキーホール部分を削除します

- ファイル「名前を付けて保存」から「PNG画像」を選択し、ディスクに保存します
- 背景が透過されたPNG画像が作成・保存されました


PowerPointを使って背景を削除
- Microsoft社のアプリ「PowerPoint」を起動し、スライド上に背景を削除したい画像を挿入します
挿入>画像>このデバイス… より画像を配置

- 画像が配置され、「図の形式」メニューが表示されます
リボンより「背景の削除」を選択します

- ピンクの部分の背景が削除されました
削除されない部分は「削除する領域としてマーク」で削除したい部分をなぞります
「変更を保持」を押して修正を完了します


- 背景が削除された画像を右クリックし、「図として保存」を選択し、ディスクに保存します
- 背景が透過されたPNG画像が作成・保存されました


ラッコツールズ「透過画像作成」
- ウェブブラウザで、ラッコ株式会社のWEBサービス「ラッコツールズ」透過画像作成を開く
- 画像を選択で、背景を削除したい画像ファイルを選択
- 透明画像(png)が表示されるので「ダウンロード」し、ディスクに保存します
- 背景が透過されたPNG画像が作成・保存されました

その他の初心者向け背景透過ツール
- Canva(キャンバ)背景透過 ※Pro版で透過可能(無料体験期間あり)
- Remove.bg(リムーブビー・ジー)画像の背景を自動で透過・削除するオンラインツール
- Photopea(フォトピー)
- Pixlr(ピクセラ)E/X
中〜上級者向けの背景透過ツール
- Adobe Illustrator(アドビ イラストレーター ):ベクターデザインで必要な場所だけ着色
- Adobe Photoshop(アドビ フォトショップ ):レイヤーを使って透過データを作成
- Affinity Photo(アフィニティ フォト ):背景を透過してPNGに書き出し
- GIMP(ギンプ ):無料で使えるアプリ、アルファチャンネル作成など操作が難しい
- Krita(クリタ):連続領域選択ツールで透過可能、選択モレ等に注意
- Inkscape(インクスケープ):トレース>クリップなど操作慣れが必要
- Clip Studio Paint(クリスタ):用紙レイヤーを非表示にして背景を透過
透過PNGにしたらこんなに変わる!
白フチを消して馴染むデザインへ

素材の透明が活きたデザインへ

トラブルを避けるためのチェックリスト
- 背景が完全に削除され、不要な影や線が残っていないか
- 切り抜きのフチ部分などに半透明効果が残ってないか
- 保存後にもう一度グレー背景で確認する

まずは「透過PNG」でグッズを作ってみよう!
透過PNGが活かせる商品一覧
- アパレル製品(Tシャツ・ポロシャツほか)
- DTF転写シート
- アクリルグッズ(アクリルキーホルダー・アクリルスタンド)
- クリアポーチ
次回予告
次回は「📱背景透過アプリの使い方【スマホ編】」をお届け予定
iPhoneでもAndroidでも、無料アプリやWebサービスを使えば簡単!?
お楽しみに!
- 外部ツールのサポートは当店では行っておりません。ご利用になるお客様のご判断のもと、利用いただきますようお願いいたします。